【実体験】日本語教育能力検定試験に独学で合格するコツ

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悩むネコ
悩むネコ

日本語教育能力検定試験を受けてみたい!でも…

  • どうやって勉強したら独学で合格できるの?
  • どんな本を選べばいいの?

上記のような疑問を解決します。

この記事では、独学で一発合格を果たし、合格後に大学で日本語・日本語教育学専攻で学んだ筆者の経験をもとに、解説していきます。

記事を最後まで読むと、以下のことがわかります。

この記事でわかること
  1. 筆者が合格するために立てた学習計画
  2. 試験対策に使用した本
  3. 試験3(記述問題)をどう対策すべきか

対策本に関しては、検定対策期間&大学在学時に膨大な日本語教育関連の書籍を購入しましたが、今回は「検定対策ではこれだけあれば受かる!」という本を厳選しました。

ぜひ参考にしてみてください。

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日本語教育能力検定試験に独学で受かる方法:【計画編】

私が合格したの2013年度の試験です。

当時の私は、学生でも日本語関係の仕事をしているわけでもない、ごく一般的な会社員でした。

つまり、自由な時間も予備知識もない状態です。

しかし独学で一発合格。
その後、紆余曲折を経て日本語教師として働くことができました。

この項では、そんな私が立てた<合格するための学習計画>について、2STEPでご紹介していきます。

STEP1:自分に必要な準備期間を把握する

ときどき受験者のなかから「3ヶ月で合格できた!」という声を聞きます。

確かにすごいですが、全員が全員短期間で合格する必要はありません。なぜなら私たちが目指しているのは、短期合格ではなくただ「合格すること」だからです。

1年かかろうが何だろうが、とにかく合格すればいいんです。
つまり最も大切なことは、自分が合格するために必要な、勉強期間を把握・確保すること。

ちなみに、ネットで調べてみると分かりますが、一般的な日本語教育能力検定試験の対策講座は30時間〜90時間のところが多いです。

私の場合は、自身のライフスタイルや当時の仕事の状況などを鑑みて、約6か月を学習期間として定めました。

計算としては、以下のような感じです。

  • 平日:1h×22日=22h
  • 休日:3h×8日=24h

46h×6か月=276h

私は独学なので「対策講座の3倍の時間があれば、十分学習できる!」と考えてこのようにしました。

なぜ3倍なのかというと、大学生の時に先生から「大学が想定している1教科ごとの学習時間は、講義が1/3、自習の時間2/3である」と聞いたからです。

こあら
こあら

つまり1コマ90分の講義なら、必要な自習時間は180分ってことですね。

もちろん効率よく勉強できる人は、もっと短くても構いません。

このように「①自分が1日に確保できる時間」、「②トータルで必要な時間」を計算したら、次は学習計画を立てていきます。

STEP2:学習計画を立てる

ざっくりでいいので、大体の学習計画を作っていきます。
私が立てた計画は以下の通りです。

筆者の学習計画
  1. 基礎固め(3か月)
    =総合的なテキストを読み込む
  2. 実践編(2か月半)
    =過去問を繰り返して、苦手分野を洗い出す
  3. 総仕上げ(2週間)
    =苦手分野を徹底的に潰す

★聴解問題は6か月通してじっくり取り組む

計画的にやれる人は、これぐらい大まかな計画だけでもいいと思います。

ただ、私のようにギリギリにならないとやれないタイプの人は、あとでもっと細かい計画を立てた方がいいと思います。

なお聴解問題だけは、初期段階からしっかりと対策を進めることをおすすめします。

なぜなら聴解問題は、何度も問題を解いて耳のトレーニングをしないと、なかなか点数が取れない分野だからです。

しかし逆に耳さえ慣れてしまえば、満点を目指せる分野でもあります。

そのため、できれば完璧を目指して、早くから取り組むことをおすすめします。

日本語能力検定試験に独学で受かる方法:【書籍編】

試験対策でいちばん気になるのは、どの本を選ぶかですよね。

と言っても、日本語教育能力検定試験は出題範囲が広いので、どの本を買えばいいのか悩むものです。

私も最初は何を買えばいいのかわからなくて、とりあえず一通りそれぞれの分野の良さそうな本を買いました。

でも試験を終えてみると、「これ必要なかったな!?」という本がたくさんあったんです。

そこでここでは、これさえあれば十分!という、必要最低限の本だけをご紹介します。

実際に私が使ってみて「買ってよかった」と感じた本だけを厳選したので、気になったものがあれば、ぜひ書店などで一度確認してみてください。

以下のように、それぞれ4種類に分けて、計5冊の本をご紹介していきます。

合格するために最低限買うべき本

表は左右にスクロールできます。

種類使用目的書籍名
①総合テキスト出題範囲を、大まかに網羅する
  • 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド(ヒューマンアカデミー)
  • 日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識50(アルク)
②過去問苦手分野、最近の出題傾向をつかむ
  • 日本語教育能力検定試験 試験問題(凡人社)
③聴解の演習問題耳を慣れさせる
  • 聴解・音声特訓プログラム(アークアカデミー)
④用語辞典テキストの用語・類語を確認する
  • 新はじめての日本語教育 基本用語辞典(アスク出版)

次の項からは、それぞれの書籍をくわしくご紹介していきます。

総合テキスト①:『日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド』

※筆者が購入したのは第2版(2011年発売)のものです。最新のものと情報が異なる可能性がありますので、公式サイト等でご確認ください。

『日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド(第4版)』
著者ヒューマンアカデミー
出版翔泳社
価格3,320円(税抜)
仕様B5・544ページ
発行日2017年2月17日
  • 試験1〜3まで網羅されていて、広く浅く学ぶのにぴったり
  • 初心者が独学で勉強するための指針となる一冊
  • 間違った情報が多いのが欠点(公式サイトにて正誤表はアリ)

ザ・初心者向けの本です。

知識が全くない人が、ざっくりと「日本語教育能力検定試験とは何だ?」というのを学ぶのに適しています。

独学で勉強を始める際には、細かい分野別の本は後にして、まずこの本を読むことから始めた方がいいでしょう。

何より、試験2(聴解問題)も試験3(記述問題)もカバーされているのが、本書の大きな魅力です。

こあら
こあら

聴解問題の音声CDや、記述試験の模擬回答なども載っています。
「まずは広く浅く勉強したい!」という人にぴったりの本です。

ただ、この本には以下の2つの問題があります。

  • 間違いが多い
  • 本が分厚すぎて携帯しにくい

私が購入した2刷ではありませんでしたが、他の版では結構な数のミスが出てます。
購入後はまず公式サイトで、正誤表を確認することから始めてください。

また、この本は結構厚みがあって、やや重量感があります。
通勤途中の電車内など、自宅の外でも勉強したい人には不便かもしれません。

携帯性を重視したい方は、次に紹介する「改訂版 日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識50」をおすすめします。

総合テキスト②:『改訂版 日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識』

※ 筆者が購入したのは改定前のものです。最新のものと情報が異なる可能性がありますので、公式サイト等でご確認ください。

『改訂版 日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識』
著者岡田英夫
出版アルク
価格2,420円(税抜)
仕様A5・244ページ
発行日2019年06月18日
  • 試験1と試験2の一部(聴解演習を除いた部分)を網羅した本
  • 説明が分かりやすく、コンパクトにまとめてある
  • 初見だと内容が少し難しいので、復習用として使うのがベスト

英語や日本語教育で有名な「アルク」が出版している書籍です。

本書がカバーしている範囲としては、基本的には試験1の部分のみとなります

と言っても全くないという訳ではなくて、日本語の発声方法など、試験2の範囲である音声学の知識はしっかりと書かれています。

ただ聴解問題の演習や、記述問題についての解説などはないので、そこは他の本で補わなければならないって感じですね。

日本語教育能力検定試験に合格するための本の使用例
たくさん書き込んだ愛用書

ちなみに私は、この本を受験直前の1〜2ヶ月の間、かなり読み込みました。

こあら
こあら

私が試験に合格したのは、この本のおかげと言っても過言ではありません!

必要知識がコンパクトにまとめられているため、携帯性もバツグン。
いつも持ち歩いて、少しでも時間があるときはこの本を読む生活をしていました。

ただ全く知識がないときには、少し難しいかもしれません。
コンパクトに収めるため、最低限の基礎知識があることを前提とした書かれ方になっています。

なので、どちらかというと、知識の整理や復習用に使うのがオススメ。

復習としてこの本を読んでみて、分からない箇所があるのなら、それは知識不足の証拠です。

再度復習するなり、その分野の入門書を買うなりして、より深く学びましょう。

過去問:『日本語教育能力検定試験 試験問題』【過去3年分の購入がおすすめ!】

『日本語教育能力検定試験 試験問題』
著者岡田英夫
出版アルク
価格2,420円(税抜)
仕様A5・244ページ
発行日2019年06月18日
  • 毎年実施される実際の試験を収録した本
  • 模擬試験として、必ず一回は実施するべき
  • 何度も繰り返し解くことで、自分の苦手分野や例年の出題傾向が分かる

日本語教育能力検定試験 試験問題は、日本国際教育支援協会が出版している、公式の過去問題集です。

この過去問は、前年度分一冊だけではなく、過去3年分の購入をおすすめします。

理由は以下の2点です。

過去問を3年分購入したほうがいい理由
  1. 出題傾向を把握できる
  2. 何種類もの試験を解くことで、自分の苦手分野がわかる
日本語教育能力検定試験の過去問3年分
実際に筆者も3年分購入しました

出題傾向の把握は、本当に重要です。

私も「あれ?この問題って毎年出てない?」っていうところを重点的に勉強していったら、実際に本番の試験でも出題されたってことがありました。
(入管法とかのあたりだったと思います。)

他にも、複数回の試験をこなすことで、自分の苦手分野にも気付きやすいです。

以上の理由から、ぜひ3年分は購入して対策してみてください。

こあら
こあら

過去問の分析は侮れないので、ぜひやってみてください。
3年分の試験をそれぞれ3回ずつやれば、かなり力が着きますよ。

聴解の演習問題:『日本語教育能力検定試験 聴解・音声特訓プログラム』

  • 音声学の基礎がしっかりと理解できる
  • 段階的に難しい問題へとステップアップするので、最初でつまずかない
  • 解説と演習量のバランスが良く、学んだことをすぐに試せる

日本語教育能力検定試験は、試験1から試験3までの三部に分かれています。

その中のひとつである試験2では、日本語の音声学についての知識が問われます。

試験2の特徴は、CDを聞いて答える聴解問題があること。

具体的には、音声を聞いてアクセントの高低を答えたり、学習者の発話で使われたストラテジーはどれか選ぶ、というような試験内容です。

といっても、まだ勉強を始めたばかりの人は、この説明だけでもちんぷんかんぷんですよね。

でも安心してください。
実はこの試験2が一番点数を取りやすいんです。

何度も聞いて耳を慣らしていけば、必ず高得点が取れますよ。

聴解で点数をあげる方が、試験1や試験3で点数を上げるより簡単なので、ここはしっかりと対策していきましょう。

聴解・音声特訓プログラムは、練習問題が多く繰り返し練習できるのでおすすめです。

こあら
こあら

本番形式の模試も2回分ついてきます。

この本の内容は少し古く、現行の試験には出ない範囲が載っているなど、合わない部分があるようです。
気になる人は内容をチェックして、よく吟味してから購入するかどうか決めてください。

用語辞典:『新・はじめての日本語教育 基本用語辞典』

  • 必要な基礎用語をすっきりとまとめた良書
  • コンパクトな説明ながらも、関連語まで同時に解説してくれるため利便性が高い
  • 索引が見やすいので、調べたい用語もすぐに見つかる

今まで紹介してきた本を読んでみて、分からない用語や、解説が少なくて理解しきれない部分が必ず出てくるはずです。

そんな時に必要になるのが、『新・はじめての日本語教育 基本用語事典』。

これは本当にオススメです!
日本語学・日本語教育学に関する基礎用語が、ほぼ網羅されている良書です。

正直、総合テキスト系の本はぎゅっとまとめてあるので、用語の解説までは詳しくないんですよね。

でもこちらの本があれば、その不足した解説を補うことができます。

はじめての日本語教育 基本用語辞典の参考ページ
文中にある関連語も解説つき!初心者にやさしい設計

この用語集の素晴らしいところは、上記画像のように、文中にある関連語にも解説があるところ。
分からないことだらけの初心者にとって、かなりありがたい作りになっています。

初心者にありがちな「わからない言葉を調べたのに、説明の中にさらに分からない言葉が含まれていて、また辞書を引く羽目になった」という、無限辞書引き地獄に陥りにくい親切設計です。

こあら
こあら

検定試験対策の本として最適なのはもちろん、日本語教育学専攻の学部生も一冊持っておくといいです。
講義やゼミでも、かなり活用できます。

最新版もチェック

2019年7月29日に、増補改訂版が出版されました。新しく242用語も追加されているので、最新版の購入をオススメします。

日本語教育能力検定試験の記述問題対策

日本語教育能力検定試験の試験3には、400字程度の記述問題があります。

他の問題と異なり、明確な答えがあるわけではないので、対策方法に悩みますよね。

でも意外と難しくないので、心配しないでください。

「①日本語・日本語教育学の基礎知識があって、②論理的な文章が書ける人」なら、それなりに点数が取れると思います。

私が簡単だと主張する理由は、この記述問題で見られているのは「基礎知識をもとに、論理的に意見を述べられるか」という点だからです。

これは、実際に出題された問題をみても分かります。

ある学習者が「『好きくない』は授業で習った形と違うのに、日本人の話の中ではよく耳にします。私も『好きくない』を使っても大丈夫ですか。」と聞いてきた。この質問を授業で取り上げる場合、あなたはどのような方針で扱おうと考えるか。理由と共に、400字程度で記述せよ。その際、理由の一部として「好きくない」という語形について、文法的な説明を加えること。

引用:『平成24年度 日本語教育能力検定試験 試験問題(日本国債教育支援協会 2013, p.115)』

どうですか?意外と簡単というか、シンプルな問いですよね。

なので変に身構えずに、以下の注意点に気をつけながら、過去問で練習しておけばいいと思います。

記述問題の注意点
  1. 問題に対応した回答になっていること
  2. 規定の400字から大きくずれないこと
  3. 文章が論理的に構築されていること →序論・本論・結論の構成

ただ、問題が分からなければ答えようがないので、問題を理解できるレベルの基礎知識は詰め込んでいきましょう。

そこがクリアできれば、あとは卒論自力で書けた人なら余裕です。

それでも「文章書くの苦手だし不安だな〜」って人は、『改訂版 日本語教育能力検定試験に合格するための記述式問題40』などの、記述対策の本を買ってみるのもおすすめです。

まとめ

この記事では、私が独学で日本語教育能力検定試験に一発合格するために、実際にしたことや、実際に使った本などについてお話ししました。

日本語教育能力検定試験は、範囲が広いのでかなり大変です。

でも、計画的に効率よく勉強すれば必ず受かります。

一番大切なのは合格すること。
周りを気にせず自分のペースで、合格を目指して頑張りましょう!

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